軽やかなカメラと231210のうるし

先日、カメラを置いて旅に出たところ驚くほど快適だった。一キロちょっとの重量を肩に負い続けるのは、自覚していた以上にストレスだったようだ。荷物が軽くなると足取りも軽くなる。いい気分でiPhoneのカメラアプリを使い倒したけれど、「いい写真」をPCで見ると、画面の粗さに涙が出た。

重くてはいけないけど粗いのも切なすぎる、ということで、サブ機にキヤノンのKiss X10iを迎えることにする。

届いた日からほぼ毎日持ち歩いて、そういえばシャッターを切るのは楽しかったということを思い出す。構える前の「よっこいしょ」がなくなると、軽々しくカメラを取り出すことができる。浮かれポンチな軽やかさだ。

レンズは標準レンズ、画質はキヤノンだなあという感じがして、ピントも綺麗に合うし速い。大きいモニターで見ても、データを印刷しても粗さに悲しくなることはない。それ以上の良し悪しは実のところよく分からないが、お値段以上に楽しく撮影できている。

初めて買った一眼レフカメラもKissシリーズで、確かX7iに40mmのレンズが付いていた。

ズームできないレンズがあることを購入後に知り、設定をいじらないと真っ暗だったり被写体がブレブレの写真になってしまうことも、購入後に知った。F値だのISOだのについては学生時代にさんざん習ったはずなのに、まったく教育を無駄遣いしている。

その後、写真好きが集まるコミュニティにご縁があり、「撮影は楽しいもの」と自分に刷り込むことができてよかったと、振り返って思う。

久しぶりにカメラが軽いし、贅沢にも一眼レフを二台持ちする大富豪になったので、定点動画と静止画撮影を併用する機会を増やしていきたい。

そういえば7月に、「アリが漆の新芽にたかっているが、アリは漆のかぶれ成分にやられることはないのか」といった日記を書いたのだけれど、漆にはどうやら薬効があるらしく、もしかするとアリは体にいいものをきちんと理解しているのかもしれない。

この頃の漆は、葉が落ちてしまって枯れ木の様相。間違った世話をしてしまったからか、冬だから冬芽という形態になっているのか、雪国の植物を南の島に連れてきてしまい、辛い冬を過ごさせていないかだけが不安である。

12月のとんでもない晴天